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2011年09月10日

ISO14001スリム化

ISO14001(2004)規格に準拠した環境マネジメント
システムの認証を取得しておられる企業様に、
システムスリム化支援のためにご訪問を致しますと、
ヘービーな「環境側面」の特定プロセスを拝見する
機会があります。

工程毎のインプット(原材料、エネルギー等)と
アウトプット(廃棄物、騒音等)が詳細にリスト
アップされ、量的評価、環境影響の度合い、発生確率
発生時の検出の可能性等が各々数値化され、その数値
を用いて総合点数を算出し、高い順から「著しい環境
側面」を決定するという手順です。

膨大な労力と時間を要する手順でありながら、
結果的には「紙・ゴミ・電気」の環境側面が抽出
されることが予め計画された意味のない仕組みと
言えるでしょう。

ISO14001(2004)規格の誤った解釈を防ぐことを
意図した「附属書A(参考)」のA.3.1では、
“…活動、製品及びサービスに伴うインプット及び
アウトプットを考慮に入れて…環境側面を特定すると
よい。”と記述されておりますが、これが(特に日本
では)誤解を生んでいるようです。

インプット、アウトプットを考慮した結果、明確に
なるのは「プロセスそのもの、活動そのもの」であり
これを環境側面として捉えることが重要です。

また、そうであるならば、環境側面の評価に複雑な
数値計算は不要な場合もあるでしょう。

「守り」だけでは無い「攻め」の環境マネジメント
システムを可能な限りシンプル、明快に再構築する
ことが期待されます。

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